K子の旅ログ ロシア旅行 忍者ブログ
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バスが動き出すや否やおやつを広げるわたくし。
既に18:30だと言うのにわたしは朝ごはんしか食べていません。(あとモーベンピック。)

昨日の機内食の残り!これで晩ご飯までもたせようと言う作戦です。
無駄がないすばらしい作戦でしょう。折りたたみのテーブルにやたらと砂や小さい石粒が上がっていて写真を撮っている間にこのクラッカーがテーブルに落ちたら面白い悲しいことになるなとちょっと思いました。あ、他は車内は清潔でしたよ。だのにテーブルだけが何故。

クラッカーをバリバリやっているうちにバスは郊外へと走っていきます。
途中、線路沿いにガレージばかりが並んでいるところがあったのですが、貸しガレージ?まあ街中の集合住宅とかぜんぜん駐車場なさそうだったので、あっても不思議はないですけど、それにしては街外れ過ぎるような……。

やがて幹線道路か高速道路と思われる道に出ると、バスはあまり変わり映えのない風景の中をひたすら走り続けました。変化には乏しいですが物珍しくはありました。

土地が平らなのに家も畑もないんですよ?

厳密にまったいらなワケではないので地平線見えちゃう!とかではないんですけど。

緩やかな起伏しかないだだっぴろい荒野です。(この写真はなんか耕作地っぽい気もするが。)
でも普通放っといたら木が生えて森になると思うので、イヤ森もあったんだけど、森でないところは何らか手が入っているのだろうか?そして何にもないこの土地もぜんぶ誰かのものではあるのだろうか?なんだか島国にっぽんで生まれ育ったわたしには不思議に思える風景です。

こんな国から来た人が日本を見たらそら山ばっか!と思うだろうな。
たまに大小いろいろな集落があり、中にはぜんぶ廃墟では?って雰囲気の集落も。

日本の山村集落と同じような感じなんだろうな……。薄暗くなってきたのとバスの中からなのではっきりしませんでしたが、木造の家屋なんかは結構伝統的なスタイルのものもありました。
しかし、平らな土地が栄えてないってホントすごい変な気しましたよ。
幹線道路沿いには突然ガソリンスタンドやちょっとしたショッピングセンターがあったりもするんですけどね。便利な場所を選んで作られてるとか何か理由はあるんだろうけど、こんだけ土地が有り余ってる中でそれらが「どうしてそこに作られる事になったのか」はパッと見では分からないです。
案外、大きな集落や街は幹線道路を外れたほうにあるのかもしんないですね。
これだけ土地が余ってたら、高速道路とかは思いっきり街から離してずどーんと通した方が、まっすぐ効率よく作れるじゃないですか。そんな感じなのかも。(*)
広い台地と広い空、沈む夕陽を眺めながら、ロシアの大きさをちょっと実感。

窓の外を眺めたり、ウトウトしたり、近くの席のお子様をカワイイなあと眺めたり、次第に暮れ行く空を見ながらまたロシアの広さを実感したり。

ところでバスの車内照明がムーディーなブルーだったのは何故なんでしょうか。読書とかはしづらいと思います。天井灯は普通ではあったのだけれど。

バスは21時ごろ一度だけドライブインのようなところに寄りました。残照と月。
ところで今の若者にドライブインって通じるんですか?(*)

ノスタルジックな雰囲気。なんとなく外の空気を吸いたくて降りてみる。
残念ながらカフェは既に店仕舞いのようです。外に別に小さくお手洗いの建物があったので並んでみましたが、他にもバスが停まっており長蛇の列だったのでやめました。
あんまりきれいではなさそうでしたし。

あー……しかし、これは着いたら真っ暗確定だなあ……。
一抹の不安を抱えたわたしを乗せてバスは再び走り出しました。

*とか思ったら調べたら身になると思うんですけど、特に調べないのでなんの身にもなっていないわたくしです。

*主要幹線道路の割と人里離れたところにある飲食店や雑貨店、ガソリンスタンドなどがいっしょになってたりする場所。時にイケてないお土産なども売っていたりする。レストランでも食堂でも喫茶店でもなく「ドライブイン」には「ドライブイン」と言う空気感が漂っている。昭和生まれになら分かる筈。高速道路の発達と共に廃れ、なくなったりただの大量に自販機が設置されただけの場所になったりしたところ多数。

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バスはやがて幹線道路を外れ、建物や信号が目につくようになってきました。
そして大きな駅前広場に到着。

流石に日が長いといっても10時を超えたら真っ暗ですよね!
いざとなったらタクシーとかも考えてましたけど、タクシーすらいねえよ!!駅にはタクシーいると思ったな〜!多少ボラれてもいいか〜とか思ってたのに甘かったか〜!
路線バスは良く分かんない、あったとしてもそう頻繁にあるとは思えない。
予想の上を行く田舎で困りました。
同じバスから降りた人はお迎えの家族などと合流したり、近所なのかあてがあるのかさっさか解散してしまいます。もともとホテルまでは2キロくらいで歩いて歩けない距離でもなかったので、諦めて歩くことにします。駅前通りをがっと行ってちょっと曲がったらホテルの筈。
幸いにも、広場も駅前の通りも街灯はきちんとあるので明るくはあります。

人通りも車通りもあまりないですけど!

ボストンバッグを担いですたこらさっさ。なるべくさかさか移動しました。
夜道だからと言うのもあるんだけど、そこは直感的にそこまで治安悪そうでもないかなと思ってあまり不安は感じなかったのですが、足止めたらドッと疲れが出そうで。

ですが過去に夜道で襲撃されたことがあるので(海外ではない、ごく軽傷で済んだ)、夜歩いていると常に「背後から襲われた場合、手持ちの荷物でどうやって反撃するか」をシュミレーションする癖があります。今後一生、そのシュミレーションが役立つ機会がないといいのですが。
路駐されてる車とか、サンクトの街中ではあまり見なかったような80年代を感じる角ばった古そうな車が結構ありました。だいたいあまりきれいにしてないのもあってボロそう。
途中でちょっと駅前通りから入る角を間違えて、団地みたいな建物に囲まれたまっくらな駐車場に迷い込みましたが、20分ほどでホテルに到着。
なおヴェリーキー・ノヴゴロドそこまで田舎じゃないよ情報としては、その迷い込んだ駐車場は映画館と飲食店が幾つかまとまった施設の駐車場のようで、そこそこ盛況そうでした。映画館の建物も裏からしか見てないのでなんとなくですけど。そんで駐車場はまっくらなんですけど。
でもそこが「若者が週末の夜遊ぶ唯一の場所」のような気もしますが。

ホテル・ヴォルホフはここのところあまり泊まっていなかった大きめのホテル。
ちょっと建物とかは古そうですがまあ問題ないし、割ときちんとした感じ。ヴォルホフ川を渡った旧市街側だと小さいB&Bなんかがいっぱいあったのですが、見所には近いものの鉄道駅やバスステーションに遠いので、駅とヴォルホフ川の中間辺りにあったこのホテルに決めました。
フロント係は制服のおばさまで夜遅い時間ですが愛想良く対応してくれました。

お部屋も設備が古いのは否めませんが清潔快適な感じ。
 
クローゼットはないけどきちんと衣服をかける場所と荷物を置く場所があるのがいいですね。個室でWiFiあってトイレバスついてて朝ごはん付きで立地も良くて2,000ルーブルほどなので上等です。
ちなみに窓の外の眺めはさっきの駐車場です。地図だとホテルの建物のはずなのに何故……?と思いながら通り抜けたのですが、裏だったんですね。出来ればガイドブックの地図は大きな建物や施設には入り口がどっちの通りに面してるかも記載してほしい。
ディレクトリによるとレストランは深夜12時まで営業しているらしいので、あったかいごはんにありつけそうです。とりあえず急いでレストランへ。

レストランはあまりにも照明がムーディーで一瞬やってないんか?と不安になりましたが、かわいいウエイトレスさんがにこにこお出迎えしてくれました。

ロシア語で。

このロシア語不意打ちに頭の中がカラになってしまい、たかが「ディナー」と言う英単語が出てこなくなったわたくしがあわあわしていると、このかわいいウエイトレスさんがスプーンを持って口に運ぶ仕草をしながら、アムアム?って問いかけてくれて。
金髪小柄でぱっちりおめめでメイドさん風の制服のお嬢さんが、にっこりしながらアムアム?って。
キュン死ぬかと思いましたよ。
くたびれたおばはんもヘラヘラしながらアムアムって返して、無事席に案内してもらいました。

ちょっと古めかしいけどちゃんとしたっぽいレストランです。
お客はわたしひとり。そらまあ時間が時間ですからね。メニューはロシア語と英語が併記してあるので、指差しすればロシア語が分からない客と英語が分からない店員さんでも意思疎通が図れるようになっていました。
遅いので軽めの食事にしようかなと思いまして、自家製ピクルス盛りとビール、それからオリジナルのレシピの伝統的なスープと説明書きのあったスープを頼みました。ビールもこのレストランオリジナルのもののようです。あと部屋で飲む水がなかったのでボトルで水をオーダー。
ピクルス盛りでも軽くつまんでビールを飲んで、具だくさんのスープでほっとひと息のつもりだったのですが……

ピクルス多ッ!!
自家製ピクルス盛りと言うか自家製ピクルス大盛りです。
がしかしこれがおいしいの。にんじんとか普通のやつも当然おいしいのですが、初めて食べたトマトのピクルスとなめこっぽいきのこのピクルスがすごくおいしくて。ちゃんとお野菜の種類によって漬け汁の味も違うんですよ。ぜんぶ甘さと酸っぱさのバランスが絶妙でとてもおいしい。
ビールにもとても良く合います。お野菜たっぷり、お酢たっぷりで健康気分だし。たっぷりのピクルスを貪っているとスープもやってきました。

ボルシチに似ている?と言うかボルシチの仲間?
お肉のいろんな部分が入っているようですが、たっぷり煮込んであって酸味の利いたスープのおかげであっさりいただけます。これもすごくおいしかった。
幸せ気分でお食事を終えて、コーヒーをいただきたいような、さっさと部屋に戻ってごろごろしたいようなと悩んでいると、テーブルの上に「COFFEE TO GO」と書かれた小さな札を発見。これだ!
ウエイトレスさんを呼んで、カフェをトゥーゴーしたい旨を伝え、テイクアウトのカプチーノゲット。これでお代は720ルーブルでした。

お部屋でごろごろしながらまったり。ああ今日も楽しかったな。
あったかいお風呂に浸かってこれまた幸せ。が……

ドライヤーがない!

設備項目にドライヤーはあったのでこの部屋にたまたまないか、フロントでお願いして借りる方式だったようです。着替えてフロント行くのとかめんどい!チップ払って持ってきてもらおう!

……パジャマのズボン持ってきてないじゃん!!

着替えるなら自分でフロント行くし!ズボンくらいケチらず持ってくればよかったァァァァ!
折角きれいにした直後にさっきまで着ていた汗っぽい洋服をもう一度着る気になれず結局ドライヤーなしでがんばりました。
ロングヘアーなので大変だよ!暖房がよく効いていたおかげでたすかりました。(*)
寝ている間に火事とかあっても大変なので、パジャマのズボンは持っていた方がいいなと思いながら就寝しました。

*割とホテルをネットで予約するときは設備項目のドライヤー有無を重視するくらいにはドライヤー頼みの毛量です。持って行くのは流石にしんどいができれば欲しい設備。

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ロシア三日目、おはようございます。

今日も良い天気。しかし天気が良いってことは寒いってことなのネー。
お天気予報ではどうやら本日の気温は5℃前後の模様。
それ真冬やん……。(西日本の人。)
窓からの眺めはこんな感じでぜんぜん良くないです。一本道挟んだ向こうが昨日ウロウロした駐車場です。夜はもっといっぱい車とまってました。
もっといいお部屋はホテルの正面向きのとこにあるのかもしんないですね。
しかし本日もおそようございますですよ。そりゃ半日美術館で歩き通し、その後長距離移動、更に荷物持って深夜に歩いて移動、疲れますって。早く起きられる筈がありません。
前ノリした意味がまるでないです。
でも当日移動で寝坊してたらどうしようもないからまあよかったかな!(前向き)

朝食は10時までだと言うのに9時半くらいにのそのそと食堂へ。
ブフェ方式で品数は多いのですが、微妙に残り物感は否めません。もう終了時間が近いので食べ物の補充はしてくれないようです。まあそこらへんは安めのホテルなのでいたしかたなし。
でも流石にバターは補充して欲しかったかな!全然ない!!
バターが入っていたと思われる大きなボールにはバターの残りかすがあるばかり。

煮込み野菜とか蒸しもの風のオムレツとか酸っぱいジュースとかロシア風の物をチョイス。
煮込み野菜は見た目はなんか写真だと悪いと言うか(自粛)みたいに見えなくもないのですが、とてもおいしかったです。右の黄色いのはオムレツで、左の黄色いのはチーズケーキです。
ケーキ類とか普段だったら食べないくらいものすご甘いんだけど、疲れているせいか妙においしい。
レストランは程よく光が入っていい雰囲気。昨日と同じ場所です。
ゆっくり食事をして、WiFiつながるので今日の天気などもチェック。いいんだ、遊びに来たんだからわたしはのんびりするんだい!

さてチェックアウトして荷物を預けて観光です。なのですが……。

おばちゃん:あら?アナタ、レギストラーツィアがないけどいいの?
わたし:……わたしがききてえよ(心の中で)

そうです。ロシア旅行で必須と言われるレギなんとかかんとか、日本語で言うと滞在登録です。ビザ取得のときにウダウダ言っていたアレです。
ちなみに初日のホテルではパスポートを預かられることもなく、チェックインの時にパスポートのコピーをとっただけで、翌朝部屋のドアノブに「今日の天気」のカードと一緒に引っ掛けてありました。
大事なもんなのにこんな扱いでええんか?と思いながら、大事にしまいました。
この滞在登録、地球の歩き方先生やまっとうそうな旅行会社では「外国人旅行者は宿泊先ごとで必ず滞在登録をしてもらうこと」と説明されてるんですよ。
でもWebなんかで見ると「1週間以上同じ場所に滞在する場合は必要」(=1週間以内の滞在なら不要?)と書かれてたりするし、どっちやねん!って思ってたんですよ。
結果、昨日のホテルは1日でもくれたのでやっぱ必要なのかな?と思ったのですが、でもこれ役所だか郵便局だかでやるらしいので、土日とか無理じゃない?とも思ってたんですよ。
金曜夜にチェックインして土曜朝にチェックアウトするわたしの滞在登録とか無理だと思うんですよ。どうなるんだろうねと思ってたら、ホテルの人に大丈夫なの?ってきかれてしまいましたね。
大丈夫なんですか?

いやあ、いい天気ですね!絶好の観光日和!

え?レギなんとかかんとか?諦めました。
おばちゃんはそこまで英語得意じゃなかったし、わたしは絶望的に英語が得意ではなかったので、「大丈夫なの?」「大丈夫なんスか?」以上の会話が出来ず、お互いに肩をすくめて終わりました。
まあ入国するときに不備があったら入国できないかもしれないし、第三国へ出国するならそっちで受け入れて貰えないかそもそも出してくんないかもしれないけど、来たとこ戻るんなら少々不備でもイケるんじゃ?それに1週間以内なら不要と言う話もあったし!
内心ビクビクですけれどもねー!

ホテルの前の広場になんか軍人さん関係っぽい像がありました。

こういうところにお供えするお花はカーネーションがポピュラーなようです。
外はすごく寒いのですが、天気が良いので気持ちがいいです。道路沿いにはパンやお菓子を売るキオスクなんかもありました。それも結構な頻度で。駅にタクシーもいない田舎なのに……。

雨が降ったわけではないので、たぶん道路を掃除する車が通ったんだと思う。手袋ぶら下げて立ってる子がかわいい。後ろ姿でこの大きさなら良かろうかと。しかし親御さんはどこだ。
バスは結構走ってるけど、割とボロそうなバスもあってドキドキ。
ところで、大きな建物にある大きな垂れ幕や、やたら大きな看板、それに街のいたるところにあるポスターがなんかミリタリっぽいつーかもしやプロバガンダ広告ですか?とか思ってたら違った。

これ見て流石に私もピンときました。
ミリタリっぽくて1945年で70周年っつうと第二次世界大戦絡みですな?
でも戦勝記念日のことは知らなくて、その夜ネットで調べて5月9日が戦勝記念日なのだと知りました。日本で戦後70年だからロシア的には戦勝70周年なのね……。
イヤなんかこれってすっごく受け止め方、違ってくると思うのよね……。いったん見つけると、もうホントそこらじゅう戦勝記念日の広告物だらけでした。

今日はまずいちばんの目的の木造建築博物館へ行って、近くのユーリエフ修道院も出来れば見るつもりなのですが、この2箇所は歩いて行くには辛い距離だし時間の問題もあるので、路線バスに乗る必要があります。今まであんまり海外でバスは使ったことないんだよね〜。
降りる場所がよく分からないので。香港ですら終点まで行っちゃったし!
木造建築博物館へ行くバスは歩き方先生によると「クレムリン近くの7番バス停留所」から出るらしいので、クレムリンを目指します。
なお、木造建築博物館は「ヴィタスラブリツィ」とカナ表記されていたのですが、イントネーションとアクセントが分からないので通じない恐れがあるなと思って、メモ用紙を千切ってガイドブックにあったキリル文字表記の「ヴィタスラブリツィ」を頑張って写し取りました。
たぶんドヘタクソだと思うけど、昨日のバスのチケット売り場でもなんとか読んで貰えたし、分からないことはないだろう。

10分とかからず、なんか大きい駐車場とか色のきれいな建物のある通りに出ました。
通りの向こうがクレムリンだと思うので、この通り沿いに「7番バス停留所」がある筈です。

すぐにバス停は見つかりました。小さいキオスクなんかもありますよ。歩き方先生の地図だと、この位置のバス停に「7番(バス停留所)」って書いてあります。
実物のバス停には停留所番号も路線図もありませんが。

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郊外の野外博物館を目指して、ガイドブックに示されていると思しきバス停にやってきました。

しかしながら、バス停に停留所番号も路線図も示されていないのです。(*)
歩き方先生よ、7番バス停留所と言うその記載は何を根拠に……?
人通りは少ないものの、幸いにも停留所にバスを待っている人がいたので尋ねることはできます。英語が通じるかどうかは分かりませんが、わたしには(ドヘタクソながら)ロシア語で木造建築博物館と書いたメモを持参しているのです。ウフフフフフ!早速これが役に立つと言うもの。
若いにーちゃんは怖いのでパスして、マダムにきいてみることにしました。
えくすきゅーずみーと声を掛けると露骨に不審な顔をされましたし、ここからこのミュージアムに行かれますかと訊いたのが通じたかどうかは分かりませんが、メモを見せると神妙なお顔でダー!と言われました。
英語は通じてなさそうなので、メモと地面を交互に指差し首をかしげてみたら、マダムも地面を指差してダー!と力強くおっしゃるので、このバス停から野外博物館へ行かれるのは間違いないようです。
なので待っていると程なくバスがやってきました。とりあえずバスはバス停に人がいれば身体を張って止めたりしなくても、停まってはくれるようです。有難い。(*)
ええっと行き先表示とかが見つけられないのですが……中でまたきくか?と思ったら、先ほどのマダムがそれに乗れ乗れと身振りで教えてくれました。マダムは別のバス待ちのようで乗る気配はありません。確認でバスを指差すと力強くダー!とな。マダムにスパシーバ!と伝えて乗車。
扉が閉まるとバスは走り出します。乗ったのはわたしだけ。
これな!停留所の番号もないし路線図も出てないしバスの行き先表示もよく分からんしバス停に人いなかったら結構ピンチだったんじゃないかな!!まあ乗るとき訊けばいいのかも知んないけど!

どこに座ろうかしらって言うかお金はどうするのかなそんで念のため誰かに行き先を確認したいなと立っていたら、なんかおばちゃんが近付いてきました。おばちゃんはよく見ると黒いかばんを持っていて、蛍光色の安全ベストのようなものを着ています。車掌さんか!
おばちゃんに例のメモを見せると、ダーダー!と頷いて、他に何かしゃべりながらおいでと言うようにわたしの手を引っ張って、ここに座りなさいとおばちゃんの座っていた席の後ろの席を示します。素直にそこに着席。
おばちゃんの席も普通の客席ですが、毛糸で編んだカバーにくるまれた座布団が設置されていて完全におばちゃんの指定席仕様となっていました。

後で撮った写真だけれども、これが車掌さん(の後ろ姿)。
きっと近くに座らせておいて目的地に着いたら教えてくれるつもりなんだろうと思い、一安心。
しかしロシアに着いてから思っていましたが、年配の女性の就労率結構高いんじゃ?美術館とかメトロとかの窓口や監視、あと制服的な作業着着て掃除やゴミの回収してる人とか、みんなそこそこの年齢の女性なんですよね。結構公的な仕事っぽいじゃないですか。
圧倒的にこれらをやっているのが年配の女性ばかりなので優先的にその仕事に就いてる気がするんですよね。やっぱ社会主義の名残り的な?
こういう放って置いたら仕事に就きにくそうな層に優先的に解放されている職があるんならそれはなんかいいんじゃないかなと思いました。
実際のところはどうなのか知りませんけど。

ひとごこちついたので、車内の写真でも……客がいるけどまあ後姿ならいいかな。


イヤあのみなさん、わたしに注目し過ぎです。

最初は音の出ないカメラなので膝からさらっと撮ってたんですが、みんなあまりにもこっちを見るので、もう、撮るぞ!撮るんだからな!振り返ってたら映るからな!と言う勢いで撮りましたが。
そんなに外国人(東洋人)が珍しいですか?
バスは中心地を過ぎてしばらくも小さな住宅街などがあり、結構乗り降りがあります。
新しい客が乗ってくるとおばちゃんが客に声を掛けたり、客の方からおばちゃんに話しかけたりして、客はお金を払い、おばちゃんはかばんからロールになっている小さな切符を千切って渡します。
あ、わたしまだお金払ってない!
席に戻ったおばちゃんの肩をたたいて、振り返ったところで財布を見せましたが、首を振って財布をしまえと言われました。降りるときってことか?でもみんな払ってるのになあ。
居心地悪く座っていると、ある停留所で乗ってきたおっちゃんにおばちゃんが何事か話し掛け、そのおっちゃんがわたしの隣の席に移ってきました。

どこから来たの?

おっちゃんは英語が話せる人でした。おばちゃんが気を遣ってくれたようです。
ジャパンから来ましたよ、トウキョウか、東京ではなくもっと西です、オオサカか、もっと西です、どこなんだよ、愛媛です、よく知らないなと言う定型のやりとりが行われた後(*)、しばらくするとバスは建物がぜんぜん見えないところを走り出しました。
茫々とした荒地の向こうに水面の輝きが見えます。
おっちゃんがあれはイリメニ湖でヴォルホフ川に流れ込んでいるんだよと教えてくれました。

しかし反対側の窓だったのでこの写真はぜんぜんその写真ではない。
イヤまあしかし、ホント土地が広いなあと思いますね。

しばらく集落も停留所もない道が続き、また少しすると小さい教会なんかがたまにあったり。
おっちゃんはそこでも教会だよと教えてくれる。おっちゃんはそのあたりの集落でバスを降りました。降りるときにははばないすでい!と言ってくれました。
おっちゃんごめんよ、わたしにもっと英語力があればもっと話せることもあったんだが。

やがて何もない道沿いの停留所のひとつで観光客っぽいひとたちが少し乗ってきました。
あれ?もしかしてここ?と思いそわそわしたら、おばちゃんが振り返って首を振ってくれました。まだらしい。そういやユーリエフ修道院は博物館より手前だったのでそこかな。
果たして動き出したバスの車窓に大きめのロシア正教会と思しき建物の屋根が見えました。
本当は修道院を先に見た方が効率がいいのですが、時間切れを恐れてまずは第一の目的である木造建築博物館を目指すことにしていたのです。
このためにヴェリーキー・ノヴゴロドに来た訳ですし。

車窓の森の中にニョキニョキと見慣れぬ木造の建物が見え始めました。今度こそ着いたかな?果たして次の停留所でバスが停まると、おばちゃんがここだここだと教えてくれました。
いやここはいんですがわたしまだお金払ってないですけど!
再びおばちゃんに財布を見せると、首を振ってそして手を引いて立ち上がらせてくれました。そんで降りろ降りろと。お礼を言ってバスから降りると、おばちゃんはにこにこ手を振ってくれました。なんかちょっといい話みたいになってますけど、わたしお金払ってないんですけど!

公認(?)無賃乗車で、木造建築博物館、ヴィタスラヴリツィに到着しました。
しかし、まさかとは思うのですが……

・おばちゃんがやたら気にかけてくれた
・やたらみんなに注目されていた
・おばちゃんが何かと手を引いてくれた
・お金が要らなかった

バス運賃の要らない年齢の子だと思われていたわけではないよね!?
外国人はバス料金込みの観光パスみたいの持ってる人が多いとか?それで勘違いされたとか?なんかすごい申し訳ないんですけど……。(*)

*結局、サンクトとか都会でバスに乗らなかったので都会はどうか分からないのですが、翌2016年ハバロフスクの駅前でバスに乗ろうとしたときも、駅のロータリーと目の前の交差点でバス停がめちゃんこあったのに停留所の番号も路線図もなくて苦労したんですが、ロシアではこれが標準なんですか?よそから来たらバス乗れないじゃん!まあ尋ねればいいんでしょうけれども。

*マカオとか香港とか、見てたら道路にはみ出す勢いで主張しないととまってくれない感じで危ねーな!と思いました……。始発とかからしか乗らなかったので自分はやってないんですが。

*毎回このやりとりをする度に今度は小さい日本地図を持って歩こうかとも思うんだけれど、いざ荷造りしてるとイヤイヤイヤそんないつも親切な人が話しかけてくれるとは限らないしねえ?自意識過剰じゃないの?と言う思いがこみあげてきてやめます。でも毎回1回はこういうやりとりしてるな……。九州知ってる人なら、大阪より西で九州より東だって言うんだけれども。

*なお、なぜお金を取られなかったかの謎は未だ解けておりません。

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と言う訳で、わたしがノヴゴロドで第一の目的としていた野外木造建築博物館に到着しました。


受付はかわいいログハウス風の建物です。
受付前の道路沿いは広い路肩なのか博物館の駐車場なのか限りなく曖昧な感じで、観光バスや車がたくさん停まっていました。路線バスで訪れる観光客・外国人観光客はかなり少数派のようで、車やバスから降りてくるのも殆どロシア人のようでした。国内旅行ですな。
結婚式の車もありますね。見学中には行き合わなかったので、写真を撮って帰るところかな。
この日は土曜日で天気がよかったこともあり、結婚式をしたカップルにはよく行き合いました。どうも式を挙げた後、そのまま参列者を引き連れてヒューヒュー冷やかされながらいろんなところで写真を撮ると言うのが一般的なようで、翌日のサンクトでもよく見かけました。
受付で人差し指をビシッと立ててひとりであることを主張、150ルーブルを払って案内図と入場券を貰いました。たぶんちゃんと大人料金だと思います。
さっきのバスはいったいなんだったのか……。

園内は結構広い様子。整備された森の中に伝統的な建築物を移築して展示しているようです。

まずは大きな建物が密集していそうな受付からほぼまっすぐの中央奥へ向かうことにしました。
空気が冷たいですが、日差しが眩しく景色だけは春のようです。実際には西日本生まれのわたしにはもうものすご寒いんですけれども!冷える!!真冬ですよ!
そして中央の広場に到着。

そうコレコレコレコレー!すげえ!!
これ見に来たのー!あの屋根の瓦みたいなのもぜんぶ木なんですよ。そんでデザインかわいい。
浮かれ気分で写真を撮りまくり。天気がよいのでヘタの写真も当社比きれいに映りますし。

軒のところの飾りとか超細かい!カワイイ!キャー!(バカ)
大きな建物は殆どが中に入れるようになっていて、中は当時のインテリアなどを再現していて、民族衣装を着たおばちゃんが待機しているところもありました。
本物のおばちゃんと人形のおばちゃんと両方居るのはちょっとびっくりしますが。
口コミによるとこのおばちゃんがいろいろ解説をしてくれるけれどロシア語なので分からないと言うことでしたが、わたしが行ったときには明らかにこいつロシア語通じねえだろと思われたのか解説はありませんでした。入れる場所とかは教えてくれましたけど。

そんで、ひときわでっかい教会の建物は中は入れないけれど二階のテラスに上がれるようになってました。もちろんバカと何とやらのバカの方なので上がれるところには上がります。



上がって下を見下ろすと思ったより高い感じです。面白いのに意外と上がってくる人が少ない。
まあどんな方が上がって来るかと言うと、主にお子様ですね!

校外行事とかの定番スポットなのか、先生に引率されていると思われるお子様の集団をたくさん見掛けました。男子がアホなのは世界共通のようで、この2階に上がってくるのは殆どがそうした子供集団の男子で、追いかけっこなどしてました。
満足したので下に降ります。

中も入れたら面白いだろうなあ!古いし安全面とかで無理なのかな。
大きいのでうまい感じに全体が撮れません。屋根マジかわいいよ。すごい。

この中央広場の密集地帯以外にも、広い敷地に点々と建物があるので歩いて見ます。

これはさっきのよりちょっと古い教会だったかな。教会は殆ど中に入れませんでした。
お子様が敷地の端にキャッキャ言いながら走っていくのが見えたので、ついていってみました。

川岸に出ました。たぶんここはもうヴォルホフ川だと思うんですけど。イリメニ湖ではなく。
デカい。空と雲がきれい。大地が広い。
ああ、ホントここまで来てよかったな。
しみじみしながらもしっかりお子様の一人を捕まえ記念写真を撮って貰おうとして、ぬかるみにハマりました。イヤ出来るだけ水辺に近付こうと思って……。誰だよお子様は。
ブーツ履いててよかった。靴なら大惨事でした。
なお、翌年同じブーツで今度はハバロフスクのぬかるみに絶賛大ハマリすることになります。
じっと景色を見ていると寒くなってきたので、遊歩道に戻ります。

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博物館敷地内の散策再開。川岸の方から逆光で教会。逆光カッコイイ。

屋根のギザギザとかホント細かいんですよね。
敷地の中は一応、ここを歩くといいよって感じで木で道が作ってあります。

これは割とシンプルな作りのログハウスをアップで撮ったもの。

木と木の間に乾燥した杉の葉っぱみたいなものがぎっしり詰めてありました。防寒対策なんだろうなあ。みっちり詰まってます。
いろんな建築物を移築して展示しているので、時代や地域バラバラのものがいっしょに建っています。お得とも言えるし、分かる人が見れば違和感あるんでしょうね。
敷地のはずれの方に来るとあまり人がおらず、本当に森の中を散歩しているような気分を味わえました。少しですがテーブルや椅子もあって、お弁当を広げている人もいました。
気温6度くらいですが。

小さいけどかわいらしいおうち。割と古い方じゃなかったかな。

で、すごいかわいい飾りのおうち。

窓枠や軒の飾りがもうすごいかわいいんですよ〜。なんだこの細かさは。
中に入れてインテリアもかわいい。

これは「新婚初夜のインテリア」だそうで。かわいく寝室を飾り付けるのか。

他の家もそうでしたが、ダイニングにはイコンが飾られ祭壇が作ってありました。
窓際に糸束みたいなものがおいてありました。これも防寒対策なのかなあ。

これ中から撮ったんだったっけか。やはり細かい飾りの部分なんかは修復のようです。
そんでこの建物なんて変わってますよね。

確かこの坂道からボートを下ろすとかだったと思います。ボートハウス。
家にはそれぞれ番号が振ってあって、チケットを買うときに貰った案内図の裏側にそれぞれの番号ごとに家の簡単な説明が書いてあります。英語もありました。
あと家にも年代ともともと立ってた場所とか書かれたプレートがあります。
しかし、途中で写真を撮っているときにでも落としたのか、気が付いたらこの地図がなくなっていました。ゴミのポイ捨てになるのはよろしくないし、記念に持ち帰るつもりだったので、来た道を戻って探しましたが見つからず。風で飛ばされてしまったか……。
小さいけれど、きれいなおうちがいっぱいありますがあまり人がおらず。殆どの人は最初の中央の広場辺りだけ見て帰ってしまうようです。歩いている人はまばら。
まだまだ茶色い枯れた下草や芝草に混じって、白い花が咲いています。ロシアの小さな春。

ぐるりと敷地の半分を回って中央の広場へ戻ってきました。またこのあたりをぶらぶら。

しかし本当に子供が多いです。土曜日に校外行事とかやるのかな。それとも学校とは別?
記念にあの大きい教会をバックに写真を撮りたかったのですが、何人か頼んだけれど結局上がちょん切れてない写真が撮れず。これがいちばん惜しかったやつです。

わたしのカメラかなり広角だからそんな難しくないと思うんだけどね!

カフェのキオスクとお土産物屋さんがありましたが、残念ながらカフェは営業しておらず。寒いのですが、風はあまりなくとても気持ちのいい天気だったので温かい飲み物でも飲んだらすごく良かったと思うのですが。お土産物屋さんに入ってみました。

かわいくてお値段も結構お手頃かな?と思ったので、マトリョーシカを購入。大きい方がわたしの初・マト子ちゃんです。かわいいでしょう。小さい方はお土産に。3つで612ルーブルでした。
いちばん小さいのとか結構適当めでそれがまたかわいいと言うか。
ここのお土産はお手頃で基本押さえててよかったです。やたら高級品はなかったし。

まだまだ名残惜しいですが、中心部の観光もしたいのでこの辺りで引き上げです。
ここに2時間近くいた人って結構珍しいんじゃないかと思います。
実は広場の逆側にも少し建物があったようなのですが、地図をなくしてたのとパッと見た感じ建物が見えなかったのもあってスルーしちゃったんですよね。
今改めて案内図見たら、お馬さんのイラストがあるではないですか。伝統的な牧場建物+本物のお馬さんだったのなら見ておくべきだったな〜。でも広場でかわいい衣装を着たポニーが営業してたので(そのあたりをぐるっと回って写真を撮っておいくらみたいな)、単なるお子様向け施設かもだけど。実際のところどうだったんだろう。
出る前にお手洗いを借りておこうかと入ってびっくり和式でした。
ロシアってこうヨーロッパ的な面とアジア的な面があるなあとは思っていましたが、この方式のお手洗いもあるんですね。お手洗いは独立した建物で、外見こそ周囲に馴染むよう作ってありましたが中はあまりきれいではありませんでした。でもまあ個人的には許容範囲。

帰りに受付でなくした地図をもう一回貰おうと思ったら、受付に人がいません。駐車場もガラッガラ。ツアーなどは来る時間帯がみんないっしょなのかも。
でも扉をノックしたらおねえさんが出てきてくれました。身振りで四角を作りながら、マップをもういっかいくれませんかと頼むも通じず。マップマップと連呼するわたし。
しばらくしてガイド?とつぶやき、中に入ると案内図を持って来てくれました。
このように英語の通用度はものすごく低いです。
でもわたしは英語がしゃべれないのでいつもと不便度はそんなに変わりません。
さてどうしようかな、どこからバスに乗ればいいのかなと道に出てみると……
……ユーリエフ修道院が見えてはいますね。

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木造建築博物館の敷地を出てふとバスでやってきた道を見ると、ユーリエフ修道院が見えていたのでこれ歩いて戻れるんでね?と言うことで、歩いていって修道院も見学することにしました。
しばらくテクテク進んで振り返る。

道がドまっすぐで、近いのか遠いのかよく分かりません。
道を外れると湿地のようでした。微かに水音が聞こえてくるので沼ではないところもあるみたい。

車も人も通らず、水音と鳥の鳴き声くらいしか聞こえません。天気も良いですし、音と景色は春なんですが、実際は寒いです。でも冷たい空気も気持ちいい。
しかし、でっかいトレーラーみたいなトラックが猛スピードで通り過ぎていき、あんなのに接触して路肩にふっとばされたら、トレーラーも気付かないかもしれないし、目撃者もいないし、何日も見つからないだろうなあと思うと、ちょっとドキドキ出来ました。 

あと実際問題、バスに乗れなかったら地図をもっていないので戻れるかどうかあやしいです。
歩き方先生には中心部の地図しか載っておらず、「木造建築博物館、ユーリエフ修道院→」ってよくある矢印表記が道なりに地図の端にあっただけだったので。まあバスに乗るからいいかと自分でGoogleMapなりなんなり見なかったわたしもわたしです。
だってこんな寂しい道だなんて思わなかったんだもん!

10分ほどで、修道院に到着。駐車場もあり結構車が停まっています。

後でガイドブック見たらわずか1kmほどだったらしいのですが、あまりにも心細くなる道だったのとフラフラ写真を撮っていたのとで、もっと長く歩いたような気がしました。
教会の敷地の入口には「貧しいわたくしどもにお恵みをヨヨヨヨ(演技)」系のおばちゃんたちが数人立っていました。言葉は分かりませんが、裸で小額紙幣を握り締めて腰を折りつつも顔はしっかりこっちを向いて片手を差し出してくるって寄付とかじゃないだろ!
教会の寄付の箱は別にちゃんとあったしね!
必ずしもこういうひとたちにお金あげないこともないですけど、まあ基本はあげないですけど、このおばちゃんたちは絶対演技だ!と思いスルー。
だってロシアとかって社会保障ある程度しっかりしてそうじゃないですか。
サンクトでもホームレスとか見なかったし。で、一見色の地味な小汚さそうな服をチョイスしてはいるんですけどしっかりめっちゃ着込んでるし。近付いても臭わないし。顔色も悪くないし。
果たして帰りにこのおばちゃんたちがキャッキャと札束を数えながら帰るのを見たわたくしです。あれ小額紙幣が多いとは言え、結構な額になると思うよ?
関係ないけど、こういうひとにお金を上げるか否かって捨て猫に餌をやるか否かってことといっしょかなと思う。あげたところで貧しい人たちの問題を根本的に解決できるわけでもないけど、あげればとりあえず助かるしなかったらなかったでどうにかなるかならないかって言う。
まあ基本わたしは人間にはあげない派。捨て猫にはあげることもある派。猫は人間よりも絶対に弱いし、あげなくても恨んだりしないしあげればとりあえず喜ぶからさ……。

なお協会の寄付の箱にはきちんと小銭を入れました。ここは入場料要らないので。

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ユーリエフ修道院は地味めなスポットですが、世界遺産にもなっています。

緑の芝と、青い屋根・白い壁の建物がきれいです。のどかな感じ。
と言うかあんなに駐車場に車が停まっていたのにほとんどひとがいません。
ただ外国人っぽい観光客は数人見掛けました。博物館とは対照的ですね。まあ考えたら規模としては大きくもない教会なので、ロシア人には珍しくもなんともないのかな。
でも木造建築博物館に外国人が少ないのは納得いかないな〜。すごくいいからみんな行くといいよ!
ここは聖堂のフレスコ画がちょっとしたもので、中に入って見ることができます。
殆どは復元らしいですが、もとが1030年に作られたそうなのでそんなもんかと。
これがわたしにとって初のロシア正教会になるわけで(*)、ワクワクしながら足を踏み入れます。

すげえ!!
壁中所狭しと描かれた絵に圧倒されます。やはり美術館で見るのとは違う。
印象としては密教の曼荼羅を見たときの感覚に似ています。
聖人がいっぱい。仏様がいっぱい。薄暗い屋内で見ることを前提にした鮮やかな色彩も、それが経年と共に褪色した感じも似ている。
否が応にも神秘を感じようというものです。

ロシアの人々が熱心にお祈りする姿もありました。
やはり教会に入るときは皆様髪をスカーフで覆うようです。(*)
修復の途中である事も見受けられました。わたしが訪れたときには建物の入口側があまりまだ修復されていなくて、ボロボロになった薄い絵が少し見えたのであれが古いものなのかなと。

少しずつで良いのできれいに修復されると良いなと思います。
外でまた少し写真を撮ったり。

しかしわたし肝心のさっきの聖堂の外観は撮っていません。後で気付いた。

帰りにテクテク門を出ると、駐車場から教会の入口を通り越してキャッキャウフフと歩いていくご家族やカップルがものすごくたくさんいることに気付きました。

みなさん漏れなくものすごく大荷物です。
はちきれんばかりのスーパーの袋、それにバスケットやレジャーシートなどなど。
つられて何かな何かなとついていってみると、ちょっとした林を抜けて水辺に出ました。

イリメニ湖?ヴォルホフ川?どちらか分からないけれどもいい景色です。(*)
ロシアでっかい!水面に映る空と雲。
もうホントここまできてよかったよ〜。なんだよこの景色〜。
そしてロシアの皆様はここで何をしているのかと言うと、バーベキューをしたりお弁当を広げたり、釣り糸を垂れたりしているのでした。わたしはひとつ豆知識を得ました。

ロシアの皆様は、気温が5度を上回るとピクニックをする。

イヤね!見た目はね!気分はね!春っぽいの!でも気温5度前後なの!!
ものすご寒いですよ!?(西国育ち)
昔、ニュースで寒さが戻って北海道は吹雪です先週は10度まで上がったのにねって言う話題で、街頭インタビューを受けていたおねいさんが「もう春物のコート出してたのに困りますね〜」って言ってて、10度で春物着るのか道民は!!と驚いたものですが(やはりわたしにとって10度は真冬の範疇)、ロシアの皆様は5度でピクニックですよ。
北国のみなさまはたくましいですね。
単純に寒さに耐性があるだけでなく、長く厳しい冬があけての春を喜ぶのと短い春を楽しもうと言う気持ちが大きいのかもしれませんね。なんだかそういうのはいいなと思います。
まあサウナとかウォッカとか、冬篭りには冬篭りの楽しみもありそうですが。
ピクニックしているご家族に記念写真のシャッターを頼んだりして、何となく楽しい気分をお裾分けしてもらって足取りも軽く戻ります。

駐車場にはまたしても結婚式の一団がいました。土曜日だし、天気も良くて(ロシアの人的には)あたたかくなってきた今日は結婚式にも絶好の日だったんでしょうね。
ああなんだか、景色はいいし、みんな楽しそうだし、幸せいっぱい。
ここでもしみじみとロシア来てよかったなあと思いました。

さて問題はここからどうやって中心部に帰るかなんですよね。
普通に考えたら逆方向のバスに乗ればいいんじゃない?って思うじゃないですか。木造建築博物館のところもこのユーリエフ修道院のところも、逆方向にバス停ないんですけど。(*)

*タリンのアレクサンドルネフスキー教会はちょうどミサの真っ最中で、観光客禁止ってワケでもなかったけどなんとなく入りづらくてやめた。後でGoogle画像検索して入らなかったことを後悔しました。(エストニア旅行記

*だから、主にイスラム教徒が有名だけど、女性が髪や頭をスカーフで覆う文化って今では宗教的な意味合いが強いけれども、もともとは地域的な文化だったんじゃないかと思う今日この頃です。

*あとで写真に撮った入り口の案内図を見ると、ちょうどヴォルホフ川になったばかりのところで視界にイリメニ湖も入っている微妙なところだと分かりました。

*地球の歩き方って、概ね「往き方」は書いてあるけど「帰り方」は書いてないですよね。人生後ろを振り返るなと言う方針でしょうか。

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取り敢えず修道院最寄りのバス停にきてみました。

反対側にバス停がないって事は環状運行してんじゃない?と言う結論に達し、バスを待つことにしました(*)。次のバスがいつ来るのか知りませんけど。
路線図も時刻表もないので何分おきに或いは何時間おきに走っているのかも分かりません。
場合によっては一時間くらい待つかもしれません。それは計画段階から考えないではなかったんですけど、観光地だしいざとなったらタクシー使えばいいじゃない?って思ってました。
でもタクシーなんかいませんでした。
故に大人しく待つしかありませんでしたが、幸いにも10分ほどでバスが来ました。
ちなみにこの写真に映ってるおっちゃん二人はバスが来ても乗りませんでした。他の路線が走ってるとも思い難いのですが、何しに来たの?

ステップを上りかけた状態で、車掌さんと思しき年配の女性に、このバスは街の中心部へ行くか?と尋ねるも無反応なので、シティーセントラルとかセントラルだけ連呼してみたけれども、困ったような顔をされて取り敢えず乗れと合図されました。(*)
イヤいいけどこれとんでもないとこ行ったりしないよね!?
果たしてわたしが地面から足を離すと扉は閉まり、バスは動き出しました。
しつこく車掌さんに話しかけていたらまあ座れと背中をたたかれ、切符を差し出されました。

……やっぱりお金要るよね!

20ルーブルお支払い。わたしの行き先が明確ではないので一律料金なのかな。

切符のデザインはどことなくレトロでかわいい。
しかし今回の車掌さんはあまり愛想はないって言うか、これが普通なんですけど。でも本当に帰れるのかちょっと不安なので、そこははっきりしたいんだけど言葉が通じないのでしょうがない。

車内のみなさんの装備は結構わたし的には真冬装備なんですけど、ピクニックするくらいだし、ロシアの皆さんにとっては軽装なんでしょうね。
バスは行きより短い10分ほどでだんだん賑やかなところに戻ってきました。方向的に戻ってる気はすると思っていたのですが、果たして見覚えのある場所に到着。
ここだ!と立ち上がると、車掌のおばちゃんが振り返り頷きました。

わたしの言ってること分かってたなら分かってそうな反応して?

無駄に心細かったじゃないか〜。しかしおばちゃんは特別愛想があったわけではないけれど、きちんとわたしのことを気にかけてくれていたようです。有難い心遣い。
乗ったときのバス停とは逆側に到着したので完全に環状運行ではないのかな。

降りてからバスの写真を撮る。結構年季入ってます。
でもこれよりもっとボロそうな大丈夫ですか!って言うバスも走ってました。
ここからまた別のどこかまで行って戻ってくるのか、それとも別のバスなのか分かりませんが、とりあえず戻ってきましたよ。ひとあんしん。
時刻は14時半頃、思ったよりは時間食ってますが、17〜18時くらいのバスに乗れば暗いとは言え夜中でもない時間にサンクトに戻れると思うので、まだ観光できます。
クレムリンへ行ってみましょう。こちらも世界遺産になっています。

駐車場から城壁の入口までの間も大きな公園のようになっていて、ポップコーンやアイスクリームの露店だけでなく、自分の描いた絵を並べて売っている人、着飾ったポニーを引いている人(たぶん子供を乗せたりいっしょに写真を撮ったりする)、同じく着飾った鷹を連れた人(たぶんいっしょに写真を撮ったりする)なんかもいました。
ポニーはともかく鷹匠は写真撮影だけで稼げるのかな?

あとお土産屋さんも一軒ありました。冷やかしたけど何も買わず。品揃えは良かったけど、マトリョーシカとか木製品はさっきの木造建築博物館の方が同じような感じで安かったです。
近付くと敷地を取り囲む城壁が高い!

中に入ってみましょう。

*よく見ると、歩き方先生、欄外に「ユーリエフ修道院へ行くバスは○○〜○○の区間で環状運行している」と書いてありました。なぜ欄外……。

*今思えば「クレムリン」と言えば一発だった。

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城壁の内側に入りました。教会や資料館などが結構たくさんあります。

全部見ている時間はないので、ソフィア大聖堂に的を絞って見学します。
もともとそのつもりではあったのですが、さっきのユーリエフ修道院で俄然ロシア正教会の建物に興味がわいたわたくしです。いろいろな施設を抱えるクレムリンが世界遺産になっていて、ソフィア大聖堂はその中でまた個別に世界遺産になっているようです。世界遺産大安う……ゲフンゲフン。
中は公園のように整備されていて、ここでも結婚式のカップルや大人に引率された子供の集団などなどでにぎわっています。観光客は外国人よりもロシア人が多めな感じ。
ところで生足ミニスカロシア女子が結構いたんですが、寒くない?
おばちゃん、長ズボンにブーツでインナーダウン仕込んでカイロ貼ってるよ?

ひときわ存在感を放つロシア千年記念碑。
なんかこういうゲームのパッケージありそうでね?
ロシアの英雄たちをカッコよく盛ってみた像です。逆光が似合う。
で逆側の向こうにソフィア大聖堂。

外観は至ってシンプルかわいい感じで、そんなに大きな建物でもありません。

入場料は150ルーブル。早速入ってみましょう。

すげええええええ!
中央のイコノスタスに並ぶイコンの荘厳なこと。本当にすごい。
ロシア人の方々は観光と言うよりお参りに来ている感じでした。

みなさんとても熱心にお参りしていました。
右の小部屋は特にご祈祷をお願いした人しか入れない空間のようです。
で、イコノスタスだけでなく壁面や天井はフレスコ画びっしり!

イヤもうホントすごい。この独特な感じにすっかりハマってしまいました。

本当にいつまでも眺めていたくなります。
イコン、フレスコ画ともに一部は12世紀のものが残っているそうです。しかし修復が行われてきたということは、ずっとこの場所がひとびとにとって大切なものだったということでもあります。

さて、これでクレムリンでの目的は果たして15時過ぎ。
今からサンクトに戻れば向こうでのんびりできるというものですが……

あ、なんか川が見えてる……。

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